公務員が奢ってもらうのは禁止?物を貰うのも禁止なのか?接待や賄賂とは?違法性は?

公務員

・公務員が奢ってもらうのはダメ?

・物も貰ってはいけないのか?

・罪になるのはどんな場合か?

先日、こんな質問を見ました。

公務員は友人からの贈り物や奢りも禁止されているのですか?

公務員は友人からの贈り物や奢りも禁止されているのですか? - Yahoo!知恵袋
公務員は友人からの贈り物や奢りも禁止されているのですか?

最近は総務省職員の接待が問題になっています。公務員がどこまでの範囲で奢ってもらったり、物を貰ってOKかわかりにくいところもあります。

私も新人研修で厳しく言われました。しかし、範囲が今ひとつ難しく、講師の職員も詳しくはわからなそうでしたwww

今回は公務員が奢ってもらったり、物を貰った場合にどうなるのか?賄賂や接待は違法なのか?どこまでがOKなのか簡単に紹介して行きます。

結論から言います。

仕事上関係がある場合や利害関係にある場合はダメです。

◯自己紹介

某中核市で約5年ほど公務員として働いてきました。その他、外資系企業や大手ホテル業界でも仕事をした経験があります。元公務員としてできるだけ簡単にして情報を発信していきたいと思います。

目次

法律で決まっているから罪になる

奢ってもらったり物貰ったりしてはなんでダメなの?

公務員は公務員倫理法と言う法律で決められているため接待等が禁止されています。

国家公務員倫理規定第三条一項

利害関係者から金銭、物品又は不動産の贈与(せん別、祝儀、香典又は供花その他これらに類するものとしてされるものを含む。)を受けること。

第三条に他のことも詳しく書かれています。
気になる方は見てください。

ここでは省略します。

国家公務員倫理規程 | e-Gov法令検索
電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。

国家公務員だけではない

接待を伴う飲食店のイラスト(女性)

国家公務員倫理規定とあるので国家公務員だけが対象だと思うかも知れません。

日本では接待が法的に禁止されているのは国家公務員だけです。しかし、地方公務員、一般公務員も規則として禁止されています。

もちろん地方公務員であっても接待や利害関係者から無償でサービスを受けるなどの行為は禁止されている。

賄賂罪にも該当してしまう

■

上記で紹介した公務員倫理法以外のも賄賂罪に該当してしまいます。

この2つの法令のために公務員は接待などを禁止されています。

賄賂罪とは…

収賄罪と贈賄罪の総称です。

金品やサービスなどと引き換えに、特定のメリットを得た場合に賄賂罪に問われる。

  • 収賄罪;賄賂を受け取る側を規制する。主体が公務員
  • 贈賄罪;賄賂を送る側を規制する。主体が賄賂を渡す人

公務員だけでは無く、民間人も犯罪の対象になります。

利害関係者とは?

では、先程からでている利害関係者とはどのような人物を指すのでしょうか?

公務員が接触する相手の中で、各省庁が事業や免許などの許可を与える企業や個人のことを指します。

金渡すからうちの会社優遇してや。

あん?ええんか?お宅の会社優遇したるで。

 

接待や金品を受け取ることはダメ?

「ダメ」のポーズをする人のイラスト(男性)

法律に違反するから接待などを受けることは禁止されていることはわかった。

しかし、受け取ることで何が歪められて、どうなってしまうのか?

  • 公正に職務を遂行できなくなる
  • 職務や地位を私的利益のために用いてしまう
  • 国民の疑惑や不信を招くことに繋がる
  • 公務の信用が失墜する

 

以上のことが起こる。

結局何が言いたいかって言うと…

公平性が無くなってしまうことが一番の問題だと考える。

公務員の不祥事が多くでている。不祥事防止のために公務員の倫理意識を徹底する必要がある。だからめちゃくちゃ公務員倫理の研修に力を入れてるのだと感じた。

どんな行為がダメなのか?

接待ゴルフのイラスト

では、利害関係者とはどのような行為がダメなのか簡単に紹介します。

  • 飲食を奢ってもらう
  • お中元やお歳暮等の贈り物
  • ご祝儀や香典
  • ゴルフや旅行

他にもいろいろありますが今回は省略します。

友人・知人からはOK

友人や知人などから奢って貰ったり、プレゼントを貰うのは大丈夫です。

公務員同士でもお土産を渡したり、お菓子を配ったりはOK。

ただ利害関係者との会食も認められる場合がある。

会食は基本的にNG。適正な対価を払ってする場合や職務遂行に必要な場合は「利害関係者との接触に関する届け出」を出せば限定的に認められます。

個人的な繋がりでも利害関係になってしまったらアウト

線引きが難しい

正直、どこまでがダメでと言う線引きが難しい。

研修でも多くの質問が飛んでいたし、講師の職員も難しいと話していました。

簡単にいくつかのパターンを紹介します。

  • 利害関係者からであっても、披露宴に要する費用に見合う額であれば、祝儀を受け取ることが認められている。
  • 利害関係者から無償でサービスを提供されることは禁止されている。職務として利害関係者を訪問した際に提供される自動車は周辺の交通事情等から相当と判断される範囲で利用はOK。相手の会社負担で手配された車を利用することはダメ。
  • 利害関係者と共にゴルフをすることは禁止。意図して参加していない、一緒のパーティーで回らなくても「利害関係者と共にゴルフをすること」に該当するのでNG。
  • 利害関係者とは公務のための旅行を除き、共に旅行することはダメ。自己の費用負担でもダメ。
  • 利害関係者から供応接待を受けることは原則禁止。しかし、職務として出席した会議における簡素な飲食はOK。職務として出席した講演等の終了後、利害関係者から2000円程度の昼食を提供された。これはOK。簡素な飲食とは一般に2000~3000円程度のものと解釈。

人によっては飲み物も受け取らない方が良いと言う人もいた。

教習所の問題みたいにパターンが難しいですね。

現職の職員もしっかり詳しく把握している人は少ないのではないか?

公務員になってみるのもあり

上記で紹介したように、公務員には厳しい取り決めがあります。

公務員はルール違反してももみ消すだろ?公務員ばかり得してる。

公務員の不祥事は連日報道されています。報道をみて公務員に嫌なイメージを持つかも知れません。

しかし、自分が公務員になって少しでも世の中を変えたい。公務員のイメージを良くしたいと思うのなら目指すのも手です。

公務員を辞めた私が、公務員を辞めないほうがいいと思う一番の理由
本記事では公務員を辞めて感じた公務員の良さを紹介します。公務員を辞めようか本気で悩んでいる人が後悔しない選択をできるように情報を発信していきます。やりたいことが見えていない人は公務員を続けたほうが後悔しない。

公務員になってよかったことをまとめました。公務員に少しでも興味のある方は参考にしてみてください。

まとめ

公務員が利害関係者から接待や無償でサービスを受けること、金品や物を貰うのは禁止されている。

公務員倫理法と賄賂罪に接触して罰せられてしまう。

その他、公平性が保たれなくなり公務員の職務に影響が出てしまう。

細かいところまで線引きをするのが難しいと感じる。公務員だけでなく一般人も法律違反になってしまうので気をつけたい。

 

 

 

 

 

 

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